ルールブック(大トバトバ)

---- あなたは、砂漠で空を見ている。


"???" スーツの男
「おぉい、そこのあなた!
私の声が聞こえますか?」


-遠くから、スーツ姿の男性がやってくる。

"???" スーツの男
「ここは廃墟ですよ。どうしてここにいるんですか?
 間違ってこの世界に渡航してきたなら、やり直してください。」

"???" スーツの男
「……というか、そもそもどうしてここにいるかわかりますか?
 ええと、ここはすごく"異世界転生先"に選ばれやすい土壌で……

 こんなこと急に言われてもわかんないですよね。
 そうだな、最近トラックに轢かれたりしてませんか?


さくさくと足音を立てて、小さな女の子が近づいてくる。
"GM" トバキ
「カクセイキさん。
 客人を追い出さないでくださいってば。」
"拡声の" カクセイキ
「呼んでない客人は追い出さないといけないでしょ、トバキさん。
 ここは廃墟なんですよ。管理者以外はいるべきじゃない。」
"GM" トバキ
「でも、久しぶりにトバトバを開帳したいんです。

 ここで賭事が行われるって噂ももうばらまいちゃいましたから、
 ひょっとしたらそれを聞いてやってきた客人かもしれません。
 今どき世界移動なんて珍しい技術じゃありませんよ。」
"GM" トバキ
「何よりここは廃墟なんですよ。
 誰もいない廃墟で遊んで何が悪いんです?」

"拡声の" カクセイキ
「それはさっきも聞きましたけど。
 廃墟にも廃墟なりに規律とか、暗黙の了解とか、
 そういうのがあるってわかるでしょう。」
"GM" トバキ
「んー、あんまわからん……。」

"拡声の" カクセイキ
「……もー。知りませんからね。」

スーツの男は、納得していないように他の場所へ歩いていった。


"GM" トバキ
「ごたごたしてすいませんね。
 ここは廃墟世界『ヘクセンケセル』。あなたは異世界転生者。

 見ての通り、ヘクセンケセルにはあそこにある
 大きな建物以外なんにもありません。
 通称"トバトバ"。大きなカジノです。」
"GM" トバキ
「食べ物なんかもあそこで提供されてますから、
 試しに行ってみてはいかがです?
 賭けをするなら、最初の原資ぐらいは
 私からプレゼントしましょう。」
"GM" トバキ
「そうそう。
 きっとあなたのように外からやってきた人もいるはずですよ。」